面倒くさがりなりに、優雅をめざす――シングル・ライフ

リアルでは口にしづらい、お財布事情や断捨離、日々の生活、趣味などあれこれ。

読了:『挑発する少女小説』

なんだか立て続けに本の話になってしまいました。
読書ブログの予定ではなく、そもそも、本当はほかに読まなきゃいけない本がいくらでもあったのですが、つい借りてしまい、ついつい読みふけってしまいました。
おもしろかったです。



昔懐かしい、おなじみの、子供向け、とくに女の子向けとされていた翻訳小説を、あらすじから一歩踏み込んで、時代背景も含めて読み解く本。
『アルプスの少女ハイジ』や『赤毛のアン』の主人公が、何にでも感激し、おしゃべりなのはなぜなのか。
『二人のロッテ』は、ルイーゼとロッテという双子の話なのに、なんで二人の「ロッテ」なのか。


特に、『二人のロッテ』で、離婚した両親を最後に再婚させるくだりは、おそらく多くの大人の読者と同じく、わたしも「いやいや、合わないから離婚したのにそりゃ無理でしょう」と思っていたのですが、〝種明かし〟には、なるほど!とうならされました。
たぶん、わたしの親の世代にはよく実感できて、わたしたちぐらいの世代はまだぴんときて、さらにわたしたちの孫の世代になると、世界史の教科書の中の文字になっていくかもしれません。
そんな〝種明かし〟が、この本の中にはいろいろ詰まっていました。